ばん馬はパワーに特化した巨体を生かしてソリを動かす競技だ。
サラブレッドがスピードに特化してきたが、ばん馬はまったく逆と言っていいだろう。
それだけに動きに鋭さはなく、つまづき転倒してしまうと自重で死んでしまうこともある。
もし、ばん馬がソリをつけて坂の途中で座ってしまったらどうなってしまうのか。
完全に体重が下方向にかかってしまうと、砂に顔がつき息ができなくなってしまう。
最愛のケースになると死んでしまうこともある。そのために顔にキックして馬をビックリさせて立ち上がらせるという方法をとるようだ。
あれだけの巨体を動かそうとなると、ばん馬の目の前でアクションを取るほうが効率的というわけだ。
でも、それを初めてみた人にとっては衝撃的な光景に映るのは当然である。
その点のケアをこれまで用意してこなかった運営管理側の責任は大きいと言えるだろう。
ばん馬の扱いに良くも悪くも鈍感になってしまい、そうした対応が後手に回ったことでイメージが悪化してしまった。
今後人気がなくなれば、ばん馬は生きていくのが難しくなってしまう。
馬が生き残る道は経済動物としての道しかないのが現実。かなりの維持費を必要とするためばんえい競馬を開催する必要がある。
これから敏感になっていく社会で、ばんえい競馬が生き残っていく道を模索しなければならない。